リラの花の香る繭 ザ・ワールド
「いいな、そういうしっとりした話。繊細で美しい」
生きててよかった。マンガを描いてて、よかった。
そう思って涙した少女の暢子は、綾乃とふたりだけの繭の中にいる。リラの香る繭の中に。
繭の中だけが世界だった。
ふたりの共同作業が始まった。部活を切り上げ寮の部屋へこっそり移動する。カギをかけた寮の一室で、ふたりは黙って原稿用紙に向かった。
まだ何ものにもならない、性別すら同定されない無性の生きものがひしめいていた。生意気ざかりの、背伸びしたがりの、愛らしい少女たち。
1990年、高校生だった暢子は、リラの林を越えてやってきた綾乃の共犯者となる道を選ぶ。
それから20年後の2010年、ふたりは「ノブさん」と「センセイ」になって――。
今回は女性の話です。
まだアナログだった時代のマンガ制作の様子もお楽しみください。
目次
完結 全32話
2022年07月08日 07:29 更新
-
一、二〇一〇年 東京―1
- 一、二〇一〇年 東京―1 ①2022年05月27日
- 一、二〇一〇年 東京―1 ②2022年05月30日
- 一、二〇一〇年 東京―1 ③2022年05月30日
- 一、二〇一〇年 東京―1 ④2022年05月30日
- 一、二〇一〇年 東京―1 ⑤2022年05月31日
- 一、二〇一〇年 東京―1 ⑥2022年06月01日
- 一、二〇一〇年 東京―1 ⑦2022年06月02日
- 一、二〇一〇年 東京―1 ⑧2022年06月03日
- 一、二〇一〇年 東京―1 ⑨2022年06月04日
- 一、二〇一〇年 東京―1 ⑩2022年06月05日
-
二、一九九〇年 学院―1
- 二、一九九〇年 学院―1 ①2022年06月07日
- 二、一九九〇年 学院―1 ②2022年06月07日
-
三、二〇一〇年 東京―2
- 三、二〇一〇年 東京―2 ①2022年07月01日
- 三、二〇一〇年 東京―2 ②2022年07月01日
- 三、二〇一〇年 東京―2 ③2022年07月01日
- 三、二〇一〇年 東京―2 ④2022年07月01日
-
四、一九九〇年 学院―2
- 四、一九九〇年 学院―2 ①2022年06月12日
- 四、一九九〇年 学院―2 ②2022年06月13日
-
五、二〇一〇年 東京―3
- 五、二〇一〇年 東京―3 ①2022年06月14日
- 五、二〇一〇年 東京―3 ②2022年07月01日
- 五、二〇一〇年 東京―3 ③2022年06月16日
- 五、二〇一〇年 東京―3 ④2022年06月17日
-
六、一九九〇年 学院―3
- 六、一九九〇年 学院―3 ①2022年06月18日
- 六、一九九〇年 学院―3 ②2022年06月19日
- 六、一九九〇年 学院―3 ③2022年06月20日
-
七、二〇一〇年 東京―4
- 七、二〇一〇年 東京―4 ①2022年06月26日
- 七、二〇一〇年 東京―4 ②2022年06月22日
- 七、二〇一〇年 東京―4 ③2022年07月08日
- 七、二〇一〇年 東京―4 ④2022年06月24日
- 七、二〇一〇年 東京―4 ⑤2022年06月25日
- 七、二〇一〇年 東京―4 ⑥2022年06月26日
-
八、二〇一二年 海辺の街
- 八、二〇一二年 海辺の街2022年06月29日
登場人物
登場人物が未設定です
ファンレター
ファンレターはありません