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そうだねぇ。じゃあ最近の話をしてみる。

結局狂気っていうのは時代によって移り変わるっていう話。

例えば『裸の大将』の認識って、テレビドラマができたときと今で大分違うと思うんだ。多分公開当時は牧歌的な特殊なちょっと変わった人的な扱いだけど、今の社会で同じ行動したら多分受け入れられない。サヴァン症候群じゃないかっていう話はあるけど多分今リメイクするならそこを何かでカバーしないと多分無理。


それで天才バカボンをはじめ、昔の漫画や映画を観ると、ちょっとおかしな大人って普通に映画とか漫画に溢れている。昼間っから博打売ったり酔っ払ってる大人は『ちょっと駄目な人』として社会に容認されていた気がする。昔の大人は普通に子ども殴ってたし。でも今は多分それを『普通にいる』と表現はできなくなっている気がするな。


それから子どもに関しても昔のアニメには変なキャラってもっとたくさんいたと思うんだ。注意力が不足して理由もなくすぐ殴るけど実はいいキャラとか。でもこれは今では多動性障害という名前がついてしまうからそのまま出すのは今は難しい。最近のジャイアンは殴るのに『むしゃくしゃしたから』とか『母ちゃんが怒るから』とか理由をつけている。

子供と言うのは本来おかしく社会から逸脱する異常なものである。子どもが自由に異常でいられない時代というのは、社会生物としてはいいのかもしれないけど、自由からは離れている気がする。強固なFIX。生き辛い。


Tempp的には最近は見えないところでフーコーがいうところの『生の権力』、自分的には同調圧力っていうのが強まってるような気がするな。なんだか変な感じだね。

作品タイトル:【本編未読OK】君と僕らの備忘録

エピソード名:フーコーの狂気の取説

作者名:Tempp  Temppp

22|日記・個人ブログ|連載中|45話|175,539文字

作品解説, 建築, ミステリー, 宇宙, 妖怪, 都市伝説, 文学, 死体, 法律, 宗教

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【本編未読OK】
一般小説で書いてる作品に出て来た用語等を独断と偏見で解説するチャットノベルです。
単独でも内容がわかるようにしているつもりです(一部の次回予告除く?)。
以下、主なUP記事(未公開含む)
・ 擬洋風建築はロマン砲
・ ブードゥー教とゾンビ映画
・「魂と魄」、キョンシーと道教
・ 口裂け女は現代日本で生きていけるか
・ 神社合祀と伝承の断絶
・ ヘビ毒とヘビの生態、その他の動物毒
・文系でもわかる(といいな)、ビッグバンと多次元宇宙論とか

【修正】字句等については適宜。
10/26 カテゴリかミステリーになっていたので、日記に修正。その他とかの方がいいのかな、よくわからないな。