運送屋の事件簿① 復讐

[ミステリー]

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 堀田正俊は怒った。またまた、三歳しかちがわない、厚木電装本社工場生産部、生産管理課の荻原重秀生産管理係長が、ご託を並べたてて、理不尽なことを言いはじめたからだ。
「そこまで言うなら、係長が営業すればいいですよ。僕が上に掛け合います。ぜひ、営業方法を教えてください」
 荻原重秀係長の前で、堀田正俊はそう言い切った。
「なんだと!」
 叫ぶやいなや、荻原重秀は堀田正俊のスーツの襟をつかんで締め上げた。そして一瞬に右手をうしろへ引き、拳を堀田正俊の顔面に叩きつけた。
 と思ったら、堀田正俊の顔がすっと右へ動き、荻原重秀の拳は堀田正俊の右頬骨をかすって堀田正俊の頬の皮膚に血をにじませ、そのまま空を切って左へ流れた。
 同時に堀田正俊の右拳が荻原重秀の胃に炸裂し、さらに左拳が荻原重秀の右顔面へ強烈にヒットした。
 ふたりの行動は一部始終社内カメラで記録されていた。一方的に荻原重秀に非があったが、厚木電装は堀田正俊の過剰防衛を主張し、堀田正俊に九州支社へ転勤を命じた。
 堀田正俊は弁護士を立てて訴訟すると言って会社側に掛け合った。
 厚木電装は、荻原重秀の不祥事が世間へ広まるのを恐れ、堀田正俊に東京営業本社の営業係長のポストを与える見返りに、事件を口外せずに会社に勤務して欲しい、と妥協案を示した。
 強気に出れば世間体を気にしてコロコロ態度を変える厚木電装に、堀田正俊はほとほと嫌気がさした。
 堀田正俊は弁護士を立てて厚木電装と交渉し、一千万の退職金を受けとって厚木電装を退職した。
 堀田正俊、二十五歳。理工系の大学院を修了し、厚木電装入社半年の九月だった。
 そして、荻原重秀と堀田正俊は、思わぬ事件へと巻き込まれてゆく・・・。

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小説情報

運送屋の事件簿① 復讐

江戸川 えるま  makitajuuri

執筆状況
連載中
エピソード
13話
種類
一般小説
ジャンル
ミステリー
タグ
パワハラ, 帰省, 再就職, 一目惚れ, 座敷童, 運送屋, 夜の営み, 婚約・結納, 捜査, 傷害致死
総文字数
26,625文字
公開日
2022年01月14日 09:18
最終更新日
2022年01月24日 06:38
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