貂蝉の裁判

作者 鶴河まち

[歴史]

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3件のファンレター

小説家の春川は夢の中で裁判にかけられる。原告は物語・三国志の架空人物、貂蝉。罪状は殺人。もし無罪を訴える春川の主張が認められなければ、作品と小説家としての才能を消されることに。貂蝉との答弁に勝ち、無罪を勝ち取れるのか。

三国志の架空人物貂蝉の人物像、その存在の意味、三国志の物語世界について描いた作品です。学生のころ研究したことを取り入れています。三国志ファンの方向けです。三国志の内容を知らない方には、理解しづらいところがあると思います。解説をつけていますが、ご了承ください。
三国志ファンの方なら、楽しんでいただけるのではないかと思っています。

また、色々と資料を参考にしたので参考文献をここに挙げておきます。
参考文献
1羅漢中著,『中国古典文学普及文庫三国演義』,岳麓書社(中国),2012
2湖北省群衆芸術館編,立間祥介,岡崎由美訳,『三国志外伝 民間説話にみる素顔の英雄たち』,徳間書房,1990
3二階堂善弘,中川諭注,『三国志平話』,光栄,1999
4後藤裕也,『語り物「三国志」の研究』,汲古書院,2013
5 中川諭,『『三国志演義』版本の研究』,汲古書院,1998
6 羅漢中,立間祥平訳,『中国古典文学大系三国志演義』,平凡社,1968
7 渡邊義浩,『三国志 演義から正史、そして史実へ』,中央公論,2011
8 渡辺義浩,千石知子,『三国志の女性たち』,山川出版,2010
9 羅漢中,毛綸,毛宗崗評論,劉世徳,鄭銘点校,『醉耕堂本四大奇書第一種三国演義』,中華書局,1995
10 渡邊義浩,千石知子著,『三国志演義事典』,大修館書店,2019
11 赤塚忠,阿部吉雄,遠藤哲夫,小和田顯編,『漢和辞典第五版』,旺文社,1993

2023年1月31日まで小説投稿サイトカクヨムにて公開していた作品を加筆修正したものです。

登場人物

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ファンレター

小説の本質にミステリーのように迫る

鶴川さんの作品、初めて読ませて頂きました。とても面白かったです。私は三国志のことは詳しくないのですが、鶴川さんの三国志愛が伝わってきました。それ以上に、小説の本質をミステリー仕立で論じた内容に深く共感しました。中でも第3話の「その物語世界を広げうるのは作者だけ」という言葉、自分が書かなければこの世界は存在しないということは、小説を書く時のモチベーションになります。そして「受ける」ことの意味。面白いと思ってくれる読者がいないと、作品は膨大な活字の海の中に埋没し、二度と浮き上がれません。こういったこ ... 続きを見る

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三国志

私はチョウセンがあまり好きではありませんが、三国志は大好きです。細かい仮説や設定を楽しく拝見しました。

返信(1)

楽しめました

ファンレターを失礼いたします。 このような視点で展開する文学作品考察、大変おもしろくためになりました。 「三国志」は、長い歴史の中で常に変化、いや進化しながら続いてきた物語なのでしょうね。 創作という点でも、実に示唆に富むお話だったと思います。 有り難うございました。

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小説情報

貂蝉の裁判

鶴河まち  machi-tsurukawa

執筆状況
完結
エピソード
4話
種類
一般小説
ジャンル
歴史
タグ
三国志, 短編, 三国志演義, 貂蝉
総文字数
11,891文字
公開日
2023年01月07日 19:29
最終更新日
2023年01月21日 15:00
ファンレター数
3