恒久の月

作者 Tempp

[歴史]

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漢の武帝の時代、李延年という1人の宦官がいた。
その宦官は歌と美貌によって武帝に仕え、『絶世傾国』と呼ばれる歌を歌った。

 北方有佳人 北方に美しい人がおります
 絶世而独立 その美しさはこの世界で唯一のもの
 一顧傾人城 その美しさは一目見やれば城が傾き、
 再顧傾人国 再度見やれば国が傾くほど。
 寧不知傾城与傾国 その美人は城や国を危険にするけれど、
 佳人難再得 今を逃せばこんな美人はもう2度と手に入りません。

その後、李延年の思惑通り妹である李夫人は後宮に入り、武帝の子を賜った。
これが知られている史実。
そしてこれから語られるのは、この歌に込められた李延年の思い。

全UP済 5/19完結 各日19:00前後更新
*基本史記(史記外戚世家一部を除く)と漢書をベースにしてはずれないよう注意しているけど8割形妄想です。
*協律都尉になったのは広利が弐師将軍になったのと同時期らしいのだけど、そこは意図的に無視をしています。

登場人物

登場人物が未設定です

ファンレター

懸命に生きた一人の宦官の物語

中国の歴史物てすが、宦官を主役に据える作品は珍しく、新鮮でした。 宦官というと、大抵悪者として描かれますが、主人公は貧しく明日をもしれないような身の上から家族を守り、貧困の連鎖を止めるために必死に生きた人物として描かれており、好感のもてる主人公となっていました。 人間らしく生きるために様々な犠牲を払い、最後は命も失いますが、子孫が平安無事に生きられたというラストに救いがありました。感動的な物語でした。

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小説情報

恒久の月

Tempp  Temppp

執筆状況
完結
エピソード
14話
種類
一般小説
ジャンル
歴史
タグ
漢, 後宮, 宦官, 李延年, 李夫人, 武帝, 恋愛
総文字数
29,883文字
公開日
2021年05月06日 09:34
最終更新日
2021年05月19日 19:00
ファンレター数
1