Calrey

 AIとアンドロイド技術が発達してから幾数年、国家を解体した人類は「エリア」と呼ばれる小規模な居住区画の中でコミュニティを形成していた。エリア社会は誰もが平等であり格差が無く、互いの為に惜しみなく優しさを分け与えていた。
 コミュニティの外れで一人、AIとアンドロイド技師として工房を営む青年・キッドは、さも当然のように善意を共有し合う社会の様相が不気味に思えて仕方がなかった。
 誰からも干渉されず、一人で静かに暮らすことを願う彼だが近隣住民は容赦無く、彼に積極的な社会参加を促す。
 しかしキッドの内面はそこまで善意に満ちていなかった。欲望と欲求があり、人の心が決して綺麗なものではないからこそ、惜しみ無い笑顔を浮かべ無償の愛を押し付けようとしてくる他の人間たちに恐れを抱いていた。
 エリア社会においてある意味、異端の身となってしまったキッドは、とある計画の実行を決意する。
 平穏の為に、穏やかに生きる為に、キッドは愛する機械に手を伸ばす。
 

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小説情報

執筆状況
完結
エピソード
7話
種類
一般小説
ジャンル
SF
タグ
エンジニア, ロボット, ディストピア, AI
総文字数
99,989文字
公開日
2018年12月12日 05:40
最終更新日
2018年12月15日 15:11
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