二律背反のヴィクトリア
2060年10月、イギリス政府から一つの告知があった。
『ヴィクトリア女王復活祭』
その知らせを聞いて国民は大いに喜んだ。
かつて敬愛した女王が再び君臨するのだから。
女王の君臨後、この国には繁栄が訪れた。
しかし、人々は知らない。
齎された安寧が偽りであることを。
ここは2062年イギリス。
女王に統括されたこの世界で人々は何を望むのか。
2062年ロンドン。
テムズ川の畔に住む2人の青年、ジャックとロビンは窮地に陥っていた。
「金がねぇ!」
女王が君臨してから、この世界の金回りは異様に良くなった、はずだった。
しかし、いつの世も虐げられる者がいるように、彼らもまた改革の犠牲者になっていた。
「手っ取り早く金を稼ぐぞ。明日を生きるためだ」
こうして、青年達は自由を求めてその身を深淵の沼に投げ入れた。
目次
連載中 全3話
2020年04月03日 16:32 更新
登場人物
ジャック
テムズ川の畔に住む青年。
大道芸や手品師として生活を続けていた。
『女王復活祭』以降、皆が躍起になって仕事に明け暮れるようになり、いつの間にか私生活が困窮していた。
そんな折、旧友だったロビンに連絡を取り安い賃金で宿を貸して貰っている。
ロビン
テムズ川の畔にあるアパートでジャックと共に暮らしている。
娯楽施設を経営していたが、『女王復活祭』以来、皆が仕事に躍起になり、施設の価値が無くなった。
幸いにも経済の推移に合わせて店を畳んだため、借金はない。
今は楽に儲けるために色々な情報を集めている。
母(マザー)
意識の集合体。
『女王復活祭』に何か関係があるようだが…?
お嬢様(プリンセス)
母(マザー)より分裂した存在。
分裂した際に自我を手に入れた。
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小説情報
二律背反のヴィクトリア
- 執筆状況
- 連載中
- エピソード
- 3話
- 種類
- 一般小説
- ジャンル
- SF
- タグ
- 総文字数
- 5,859文字
- 公開日
- 2020年03月10日 22:02
- 最終更新日
- 2020年04月03日 16:32
- ファンレター数
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