僕にはなにもない。
そう思っている彼にはひとつだけ願望があった。
自殺は負け犬になった者がする事だ。けど、もし一度だけ誰かを殺せるなら、自分を殺害してみたい。
そんな狂った願望を持つ彼の前に、一人の少女が現れて、彼の中の何かが少しずつずれ始めた。
出逢いという、ほんの、ささいなきっかけで。