君にはちょっと難しい話

作者 清水幸

[ファンタジー]

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 西暦2080年、妻のねねが最期のときを迎えようとしていた。50年連れ添った妻が死を迎える前に、夫である西浦創は一つの決断を下した。
 創とねねは72歳。結婚してちょうど50年目。だが二人が出会ったのは60年前の二人が中学一年のときだった。二人はクラスメートだった。二人は惹かれ合い、幼い愛を育んだが、ねねには不思議な能力があり、それを気味悪く思った創がねねを見捨てる形で二人は別れてしまった。
 その別れを後悔して、創はねねを必死に探して、西暦2030年、創が大学を卒業し会社に入社した年にねねと10年ぶりに再会した。再会したときねねは彼女の母親と同じく風俗嬢となっていた。二人はその後結婚したが、創はねねと離れ離れになった10年間を、そして妻のかつて風俗嬢であった悲しい過去をなかったことにしたいとずっと思っていた。それは一番にはねねのためであったが、創の贖罪のためでもあった。
 ねねの余命がわずかになったことが分かって、創はかねてから胸に温めてきた計画をねねに打ち明ける。創はねねの不思議な能力の力を借りて、60年前の、コロナウイルスが猛威を振るう西暦2020年の世界へと旅立つことになった。
 ねねの悲しい日々をなかったことにするために。72歳の創は西暦2020年の世界で12歳の自分自身と出会う。12歳の創がねねとつないだ手を決して放さないようにするために、老人の創は中学生の創に、当時は嫌われ者だった戸川ねねがどれだけ将来の自分にとって必要な存在となるか、心を込めて話すのだった。
 中学生の創は戸惑いながらも、いじめっ子たちからねねを守ろうとするが――

【登場人物】
西浦創(にしうらそう)
2020年に12歳の中学一年生。
その後、戸川ねねと結婚し2080年に72歳となり、ねねの力を借りて2020年の世界にタイムスリップする。

戸川ねね(とがわねね)
12歳、中学一年生。創のクラスメート。
母親が風俗嬢。
自身も母親と同じ道をたどり、その後創と結婚する。72歳の創が2080年の世界から命の危険を冒してまでやってきたのは、ねねが風俗嬢になるのを阻止するためである。

鈴木修(すずきおさむ)、田中清彦(たなかきよひこ)
二人とも12歳、中学一年生。
小学校からの創の親友。
中学では創と別クラスとなった。

倉星萌(くらぼしもえ)
12歳、中学一年生。創のクラスメート。
手下の橋本由香(はしもとゆか)や福田朱音(ふくだあかね)とともに、小学生の頃からねねをいじめていた。
父は倉星渉(くらぼしわたる)、街のチンピラで過去に暴力事件を起こし、執行猶予中の身。
兄は高校三年生、この辺りでは無敵を誇る不良で、〈クラスター〉と呼ばれ恐れられている。

登場人物

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小説情報

君にはちょっと難しい話

清水幸  kou_shimizu

執筆状況
完結
エピソード
11話
種類
一般小説
ジャンル
ファンタジー
タグ
タイムスリップ, コロナ, 【骨太小説】
総文字数
52,545文字
公開日
2020年05月20日 14:35
最終更新日
2020年05月30日 18:17
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