鎮綏椀傳奇

[歴史]

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時代は唐の初め。唐と突厥の勢力が拮抗する西域で、娘たちがいなくなる事件が起こっていた。同じ頃、取るに足らない古びた椀が、信じられない高額で取引をされていた。
西域北道で活動してた義賊・女狐は手下の黒豹・雪豹の二人に命じてその謎を探らせる。
二人は、馴染みの道士・驪龍から、椀は鎮綏椀という月氏の祖先が秘儀で使っていたものであり、消えた娘たちはそれに捧げられる生贄であることを知る。
突厥に変わって草原の覇者になろうとする薛延陀。教祖摩尼を蘇らせようとする明教の司祭。様々な思惑が交錯する中、二人は生贄になろうとする娘たちを助け出し、明教の陰謀を防ぐべく動き出す。

登場人物

黒豹…色黒で長身の青年。涼州の遊郭にいた遊女の子。西方のいろいろな国の血が入り混じっているので、口を開かない限り漢人とは見られない。突厥兵に生き埋めにされ、半死半生のところを女狐に助けられる。その際、顔の左半分が潰れるなど、全身に大ケガを負う。その治療してくれた驪龍先生は、存在が不可思議すぎて苦手。

同じ遊女の子たちを束ねて、厳しい環境を生き抜いた生粋の兄貴肌。女狐の配下になってからは、雪豹と組んで刹那的に生きている。考えることは苦手なので、すべて雪豹任せ。

雪豹…小柄で童顔、ただし髪は白髪。もともとは洛陽の良家の出。地元にいられなくなるようなことをやらかしたため、高昌遠征軍に入れられる。突厥兵からひどい拷問を受け、髪が白髪に。

黒豹とは、驪龍先生の治療を一緒に受けたときから、なんとなくコンビを組む。

しっかりと教育も受けている頭脳派。でもサイコパス。

女狐のお気に入りで、彼女の秘密もいろいろ知っている模様。

女狐…西域北道を中心に暴れ回る義賊団の頭領。見かけは少女、中身は…。

どんな荒くれ者でも秒殺できるほど無茶苦茶強い。でも、身体に限界が来ており、引退を考えている。

紫陽先生とは浅からぬ因縁の仲。

驪龍先生…道教界の頂点に立つのが嫌で、西域に移り住んだ道士。不老長生を会得してるので、見かけは20代。黒豹より背が高い。

実は唐の宗室の出身。武人としても超一流。生まれついての能力(千里眼・順風耳)で、唐の建国を扶けていたらしい。

変な生き物を拾って育てる癖があり、茅山にいた頃は、よく紫陽先生に怒られていた。今は、鉄勒族の少年を拾って育てている。

実は裸族。でも、バガトゥールの教育上良くないので、できるだけ服を着るよう心がけている。

紫陽先生…驪龍先生の兄弟子にして、「白日昇天」した仙人。気さくな性格。身長は驪龍先生と同じぐらい。弟弟子とその養い子が気になるようで、ちょくちょく二人の前に顔を出している。

道士時代は方術の使い手として名を馳せていた。女狐とはその頃からの縁。

バガトゥール…鉄勒族の少年で驪龍の養い子。生まれて間もない頃、部族間の抗争に巻き込まれ、ただ一人生き残った。実は特殊な体質を持っているが、驪龍が気づかれぬように育てているので、本人はまだそのことを知らない。

名前は仮名。後に本名を知る。

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小説情報

鎮綏椀傳奇

るりゆうり  yuri_lapis

執筆状況
完結
エピソード
10話
種類
一般小説
ジャンル
歴史
タグ
中華風ファンタジー, 唐代, シルクロード, 道士, 盗賊物, 悲恋
総文字数
65,858文字
公開日
2021年05月20日 16:30
最終更新日
2021年07月22日 12:00
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