二千二十一年十二月二十五日、その日、突然世界は終わりを迎えた＿＿。

　十二月二十五日、十六時四十一分、東京都某区を中心に直径約一キロメートルに渡る広範囲に突如として降り注いだ巨大な光の柱は犠牲者、行方不明者合わせて十万人を優に超える大規模な被害を発生させた。

　この光の柱は後に特別な条件下で見られる現象に似ていたことから太陽の柱、通称『サンピラー』が降り注いだこの日を、人類史上最悪のクリスマス『ブラッククリスマス』と呼ばれるようになった。

　それから舞台は六年と四ヶ月後へと移る＿＿。
　そして、未だに『サンピラー』が降り注いだ原因すら解明されていない……。一織、いや、世界はまだ真実に辿り着けていないのだ。
　
　これは、一切が闇のベールに包まれた真実を主人公、彩都一織たちが追い求める物語である。