超短編コンテスト#3『名探偵の名推理』結果発表!

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超短編コンテスト #3
名探偵の名推理

結 果 発 表

 

 

受賞作品

「志々見九愛の冒険」
(志々見九愛 様)
手数、ロジック、読者サービス、三拍子そろった本作を受賞作にいたしました!
短編のなかに楽しめる要素がたくさん詰まっていて、見事でした。姉も妹もキャラが濃い! 推理もテンポよく、解決してからもお手本のような展開。他にも強者が多くいましたが、お題をふまえた上で、とても楽しいエンタテインメントを書いてくださった志々見さんに決めました!

 

全体講評

回をおうごとに難しくなってきたお題ですが、もっとも難易度が高いと思われミステリーに、100を超える応募をいただき本当にありがとうございました!
5000文字という制限の中で魅力的な謎と解決を書いていただくのは大変だったかと思います。しかしいつにも増して傑作揃いで、選考はとても楽しいものでした。ご応募いただき、ありがとうございました!

 

また読みたい!

「ヤタガラスの孫娘」 
とても良い。時代と人物名のおかげでとてつもないオリジナリティを発揮した快作。シンプルなトリックと真相も素敵です。

「放課後だけの名探偵」
 本当に素敵な作品をありがとうございます。もう少しだけ謎と解決にひねりがあれば100点満点だったと思います。でも、また書いてください!

「想い詰め込んだお弁当」
 短編とはこういうことですね! 最後、もっとすっきり終わって余韻を与えても良かったかもしれません。また欲を言えば、おしりの1文字を並べても意味があれば最高でした。

「大切な人」 
2000文字ちょっとでここまで広がりのある小説を書いていただけるとは。字数制限があったため冒頭の事件のくだりを長く書かれたのでかな、と思いました。1500文字でもこの小説は十分に成立しますね。名推理のようには思えず、受賞まであとほんの一歩届きませんでした。発想の自由さ、その自由な発想を小説化する才能は稀有だと思います。

「新、イビツな家族」 
素晴らしいです。探偵の推理というよりは、犯人の独白になっていたのが惜しかった! リアリティももう少し出せたかもしれません。最後のセリフは本人に向かって言ったことなのでしょうか?

「告 白 ~目を覚ますと、美少女が隣で眠っていた~」 
完全に油断していました。めちゃくちゃうまい。名探偵の名推理ではありませんでしたが、すごい。やられました。みなさん、是非読んでみてください。

「絶望探偵」 
魅力にあふれたミステリーでした! 少ない人物でしっかり読ませて、推理の過程も魅力的です。少しだけ気になったのは、背景にある社会でした。異能者の定義と社会での扱い、異能者に対する警察の態度等、もう少し説得力を持たせていただければ最高でした。パラレルワールドなのか未来なのかファンタジーなのか、心にひっかかりながら読むのが惜しかったです。

「好きな人のことだけ見えない」 
すごい挑戦ですね! 人物の内面をもう少し読めればさらによかった気がしますが、いかんせんこの文字数制限のなかでは難しかったですよね。ややうまくいきすぎかな? という点が払拭できればもっと良かったです。

「画材屋探偵開業中! 謎解き専門です」 
令和の時代にこんな暗号ミステリを書いてくださる方がいるとは…! 推理小説への愛がたっぷりつまっていて、人物は今風、会話も地の文も読みやすくて魅力的でした。この謎が解かれてほしい、という気持ちになるためにあと一歩工夫があればさらにいいですね。

「この中に、私に片思いしている人がいる!」 
惜しい!! 視線だけで片思いをしていると断定するのが弱かったので、登場人物を2人減らして、その分をマリが確認している説明に避ければと思いました。またぼくの一人称でマリを好きなことを隠しておいても成立し、ラストの驚きが倍増したようにも思います。しかしラスト一行、人称、単語、推理の順番等、手つきはプロのようです。脱帽しました。

「謎と木」 
シンプルで魅力的な謎ですね。モノローグが効果的で、作品を上質なものに仕上げています。真相に強い驚きがあれば、さらに素晴らしいミステリーになったように思います。筆力があるかたなので今後の作品も楽しみにしています。

 

ひとことメッセージ

「探偵ごっこ」 
人物皆に魅力あり!

「殺人事件製作委員会」 
グッドアイディア。

「新、匿名希望」 
やはりもう少し目が覚めるようなオチがあればさらによかった!

「かわいい動物たちの犯人探し」 
ブラボー! かわいくておもしろくて最高です。ただ、犯人はわかっていなくても良かったような?

「甘くて青い殺意」
若干説明過多? 最後の1行もなくて良かった!

「パンドラの弁当箱」 
素晴らしいタイトル、魅力的な文章! でも名探偵不在。

「何もない部屋で人を殺す方法」 
シンプルで強い! 指輪やパンツのホック、ジッパーは?

「女か虎か……?」 
喝采! ただこのオチだと、原文で女が顔を輝かせて出ていくのを楽しみにしているという記述と齟齬が出る?

「トラスカラから来た男」 
精緻、静謐。この文体で現代小説を是非読みたいです。

「サンタクロース包囲網」 
とても魅力的! このタイプ、長編だとどうなるのか気になります。

「ポプッコラ騒動」 
たまらなく、かわいい。

「名探偵殺人事件」 
ラスト1行に期待してしまいました。

「今宵、ホテルのバーで謎解きを 『最強のセキュリティー』編」
サービス精神が気持ちいい! 三号館オマージュ?

「今宵、ホテルのバーで謎解きを 『オカルト物件』編」 
ちゃんとしたオチに感心!

「転生したら犯人だった件」 
おもしろいけど探偵も推理もない!

「最後の砦」 
小さな殺意の集積、というのはいいですね!

「虚像の名探偵」
 エクセレント! 推理を披露しないわけが気になる。

「君が解くべき謎」 
きれいにまとまっていました!

「メトセラ人、人間になる」 
メトセラ人、癖になりる

「これからも良い友達で」 
ラストがいい!

「名探偵 推理披露寺・犯人不着ノ介の事件簿」 
新しい! 解決編がない分、読みどころをどこに持ってくるか、ですね。

「三人の女、犯人は誰か -合コン編-」
もう一声!

「名無しの封筒」 
ナイスロジック! あとは少し目の覚めるような真相があれば!

「いたちごっこ」 
読んだことのない魅力に溢れた小説でした! 

「探偵の名探偵たる所以」
 格好いいですね。本編がものすごく気になります。イントロとしては最高!

「名探偵の条件」 
まさかの虚無

「裁くべきは背を押す者」 
いい締めくくり!

「蓋を開ければ」 
この設定をこのクオリティで実現させる才能たるや! イタズラの理由が別にあればさらによかったかも。

「健やかなるときも、病めるときも」 
怖い。巧い!

「同質な二人と微細なチリと油」
 地の文がとにかく読ませる! 

「シルバー・ファミリー」 
いい小説であり、いい書き手だと思います。ちょっとお題とは合わなかった…?

「半日分の時間の結晶」 
オリジナリティあふれる秀作。

「眼鏡をかけた人に悪い人はいない」 
続きが気になる!

「夫を殺してくれた人」 
最も意外な犯人でした!

「すべてはこびとのせい」 
謎の魅力、解決の驚き、ともにもう少し強ければ!

「たいきょくの正義」 
作品タイトル、章タイトル、作品内容がハマってますね!

 

素晴らしい作品の数々ありがとうございました!


新しいコンテストでの再会を心よりお待ちしています!