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『それはDAYS NEOから始まった』#8『母の元カノと暮らした。』宮城みち編を公開!! (2021.12.23) マンガ

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マッチング型マンガ投稿サイト「DAYS NEO」への投稿から連載に繋がった作者の作品を紹介!! 

作品のどこに惹かれてオファーを送ったのか?  「担当したい!」と思う作品とは? 
担当編集者に語ってもらいます!

今回はモーニング・ツーで連載を開始した『母の元カノと暮らした。』の作者宮城みちさんのDAYS NEO投稿作品ネーム好きな女に子供を遺された女たちの話を紹介!

担当オファーを申し込んだ編集者はモーニング編集部のNもりさんです。

 

<モーニング編集部のNもりさん>

担当作・プロフィールはこちら

 

宮城みちさんの投稿を初めて読んだときの印象

「好きな女に子供を遺された女たちの話」

そのタイトルにまず惹かれて、読んでみたらたったの5ページ!
でも、強烈に続きが読みたい! と感じて、一も二もなく担当希望しました。
白黒はっきりしたパキッとした画面なのに、どこか温かみのある絵柄にも魅力を感じていました。
投稿されてから数日で作品を見つけて、一番にコメントをできたことは本当に幸運だったと思ってます。
 

 

 

ネームのどのページに惚れた?

喪服姿の女性3人に学ラン服の少年が描かれた1P目。背景もなくて、ストイックなトビラだなあと思っていたら、「私たちの晴海が死んだ」というナレーションが……。
まずこの導入に目を奪われました。


<原稿を読む>


4P目でみんな「母の元カノ」ってことが分かって驚いて、
5P目で元カノたちを1コマずつ描いて、どんな人なのか紹介してくれる。

たった数ページでここまでエンタメできるのか!
と、やや感動すら覚えました。

ちょっと褒めすぎかもしれませんが……
つまりほとんど全てのページに惚れ込んだことになりますね!
 

 

DAYS NEO投稿作品のどこを見ている?

作家さんのこだわりやフェチズムが作品から感じられるかという点でしょうか……。
個性があってこそ漫画は面白いと思うので、

作家さん自身の嗜好や人柄がにじみ出ている作品を好んで読ませてもらっています。

あと、僕だけかもしれませんが……。
作品タイトルや紹介文を、実は結構見ています。

「好きな女に子供を遺された女たちの話」
……ん? どういうこと? と読み手に思わせた時点で勝ちだと思うんです。
タイトルや紹介文は作品のいいところを説明する、いわばプレゼンみたいなものだと思うので、作家さんが作品の魅力をどれだけ理解して、そして読み手にその作品をどう感じてほしいのか?

という客観性や作品への考え方をはかる物差しにさせてもらっています。
 

マッチングから連載立ち上げまでの経緯、

宮城さんとはモーニング編集部が2021年1月に開催した「ショートマンガ大賞」でマッチングをして、2月には「月刊モーニング・ツー」での連載が決まりました。この上なくスピーディです。

「ショートマンガ大賞」では惜しくも受賞は叶わなかったのですが、編集長が企画を気に入ってくれて「このお話を基に連載ネームを出してみませんか?」という話をさせてもらいました。

とにかく企画の持ち味である「母の元カノ」がしかも「3人」もいることを活かしながら、物語をスリムに、分かりやすくする修正を加えていきました。

1話目は結構ネームを直してもらった記憶があります。
宮城さん持ち前のガッツで、2~3日で修正版のネームが届いて、すぐに打ち合わせをして……

確か5~6回ラリーをして、お互い作品と登場人物の理解が深まっていきました。
宮城さんはとても頭のいい作家さんなので、ネームの精度がグングン上がって、2話~3話はほとんど一発でネームが決まって。

結果、かつてない速さで連載が決まりました。
 

 

『母の元カノと暮らした。』のストーリー

 

「やっぱ旦那じゃなかったなァ…」
そう語って死んだ母が、忘れられなかった元カノは誰?
母・晴海が亡くなり、父は蒸発。天涯孤独になった少年・ゆうが引き取られたのは、「母の元カノ3人」が暮らす沖縄の家だった――!
沖縄・那覇で奇妙であたたかい共同生活がはじまります。
 

 

担当編集が語る『母の元カノと暮らした。』の魅力

作品の持つあたたかい雰囲気だと思います。
これは作者の人柄が作品ににじみ出た結果かもしれません。

セクシャルマイノリティという決して簡単ではない題材がテーマなんですけど、あくまで『母の元カノと暮らした。』は、登場人物の心が通じ合う物語を中心に楽しんでもらえたらと思ってます。そして何より、元カノ3人が10年以上経っても忘れられなくて、一緒に寄り添って暮らしちゃうほど魅力的な晴海って……いったい何者!? という楽しみ方でも読んでもらえたら嬉しいです。

単行本1巻、もしよければ読んでください!

 

 

 

作者紹介

宮城みち(Twitter@wodsum)

沖縄県出身・在住。10月29日生まれ。2018年に漫画家デビューを果たす。コップ集めとジオキャッシングを今後の趣味にしていきたいと意気込んでいる。

 

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